映画『クーリエ:最高機密の運び屋』(カンバーバッチ×スパイ×冷戦)

映画

ベネディクト・カンバーバッチ主演映画『クーリエ:最高機密の運び屋』を観ました。ライトなベネファンとしては観なければ。
監督はドミニク・クック。舞台監督が多いそうです。

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あらすじ

米ソの冷戦下、MI6はロシアから機密情報を運搬できる人物を探しており、英国の工業製品のセールスマン、グレィヴィル・ウィンに目をつけます。彼はビジネスで何度か東欧へ訪れたことがあり、MI6は彼ならば怪しまれないだろうと目をつけてスパイ活動を依頼します。ウィンは、危険や恐怖のなかロシア側の内通者・オレグ・ペンコフスキー(メラーブ・ニニッゼ)から渡される情報を運ぶことになります…

感想とか(ネタばれも少し)

劇中では、ウィンがスパイを引き受けるまで、引き受けてからの葛藤やプレッシャーが丁寧に描かれていました。ソ連は監視社会なので、空港や街中、ホテルの中でも油断のスキがありません。もしかしたらバレてしまうのではないかと終始ヒヤヒヤ。
ウィンは家族にもスパイ活動の件は内緒にしますが、精神的に平常でいられなくなり、奥さんとの関係もギクシャクしていきます。それでも核戦争による世界の破滅を防がねばと奮起するのが印象的でした。

結果的に18ヶ月に渡ってソ連側の情報が西側に渡ります。キューバへのミサイル配備に関する内部情報も西側が秘密裏に得て、キューバ危機回避につながります。

この映画で重要な役割を担うソ連側のオレグ・ペンコフスキーは、GRU(情報機関)職員で、第二次世界大戦で武功を挙げた軍人でした。なぜロシア側の情報を漏らしていたのかは不明のよう。

劇中、ウィンとペンコフスキーはたがいの家族との交流も経て、よい関係を結んでいました。政治的に対立しているけど一市民同士は良い関係を結べるのではないか? また一般人の行動は世界情勢を変える力を持っている、というメッセージを受けとりました。

個人的に、ブロマンス要素が濃くて驚きです。スパイ映画ってけっこうドライな描き方をしている作品もありますが、抑制がありつつもウェットな部分もあり後半は心に来るものがありました。
ウィンとペンコフスキーが熱い信頼&友情で結ばれていくシーンを重ねることで、非常に人間味あふれる映画になっています。

後半はカンバーバッチの体を張った、役者魂を感じる演技もあり、なかなか辛いですがこれが戦争の現実…

CIA役のブロズナハン、初めて認識。隠し引き出しやスパイ道具も見どころ。

IMDBからのトリビア

  • 1967年に刊行されたウィンによる自伝”The Man From Moscow”があり、ウィンとペンコフスキーの話が書かれているようですが、この映画の脚本を書いたトム・オコナーによると、所々の信頼性には疑問符がついているようです。また、ウィンとペンコフスキーの関係性は、いくつかの本で言及されていますが、ほんの少しだけ(only in fragments)。多くの事柄は伏せられていますが、基本的な部分は理解した、とオコナーは述べています。
  • カンバーバッチが英国のスパイを演じるのは3つ目で、冷戦が舞台なのは2つ目です。(みんな大好き「裏切りのサーカス」(2011)、「イミテーションゲーム」(2014)の次。)
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