「魂の文章術 書けるひとになる!」(ナタリー・ゴールドバーグ著)感想

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パソコンやノート、ペンはある。何か書きたい。でも何を書くべきか。書くことが続かない。

そんな時にこちらの本「魂の文章術 書けるひとになる!」


書けるひとになる! 魂の文章術

著者ナタリー・ゴールドバーグさんは米国の詩人、作家です。本書は米国で100万部を売り上げ、14ヶ国語に翻訳されています。

ナタリーさんの各エピソードでのことばは、ひとや物事の本質的なところを突いており、ハッとする気づきを与えてくれます。

文章術について画期的なことが書いてあるわけでも
小説作法やキャラクター作りについてのハウツー本でもなく、
「なんでも書いていいんだよ」そんなエールを送ってくれる本です。

書きつづけられるためのメンタルと習慣について、あと著者の豊かな言葉選びを楽しむ読み物、という感じです。

ちなみにWiki英語版によると、著者は30年以上禅の修行をしており、ミネソタ禅センターの片桐老師に12年間師事していました。この本にもたびたび片桐老師が登場します。
禅の思想と結びついた内容になっているので禅にも関心がでてきますね。

あと日本語訳がすばらしく、ナタリーさんが話しているかのように聞こえてきます!

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ざっと要約

要約すると、意気込まないでとにかく何も考えずに書きまくれ!ということです。
でもそれが難しいと感じている方も多いのではないでしょうか。

著者も同じような悩みを抱え、また多くの生徒を持ってきました。
彼女なりの、内なる編集者との闘いの方法や、「いい子ブリッ子」をやめる心がけが書かれています。

また、著者曰く、「書くこと」はランニングのように継続と修行が必要で、なるべく毎日ノートに書きまくることを勧めています。
村上春樹氏も同じく走ることの重要性を話しており、書く人はいい身体をしていると述べています。

他にもナタリーさんは書くためのエッセンスを記しています。

  • 「聴くこと」
    聴くことは受容能力。真剣に聴き、自分の判断を入れず受け入れることであるがままに書けるようになる。
  • 「自分や身の回りのディテールに気を配ること」
    書くときは自分と分離しているように感じてはだめで、材料と一体化し「自分=書く」となること。

ちょいちょい坐禅の話が挟まれます。

「坐禅をするとき、自分は消え失せなければならない。そうすれば坐禅が坐禅をしてくれる。バーバラやスティーブが坐禅をするのではないぞ。」

p70

胸にスッと落ちてくるような印象的な文章がたくさんあって、読み物として楽しめます。

私たちの感覚は、それだけではなにも語ってくれない。五感によって受け止められた体験は、そのあと時間をかけて意識のふるいにかけられ、全身に浸透し、豊かなものとならなければならない。私はそれを「こやしづくり」と呼んでいる。私たちの体は生ゴミの山だ。捨てられた卵の殻やホウレンソウの切れ端、コーヒーの挽きかす、ステーキの余りの骨などが分解し、窒素と熱が生じて、極めて肥沃な土壌となるように、集められた体験は私たちの中で肥沃なものとなる。この肥沃な土から詩や物語が花開くのだ。しかし、たちまちそうなるというわけではない。それには時間が必要だ。自分の生活の中の肥やしになりそうなディテールを幾度もかきまわしつづけること。

(p23-p24)

ものを書くときに、自分の中の”創造者”と”編集者”(内なる検閲官)を切り離し、創造者がのびのびと呼吸し、探求や表現ができるようなスペースを作ることが大切だ。編集者がやかましくて、それと自分の独創的な声とを切り離せないようなときには、……
「おまえは退屈だ」という声を、遠くで風にはためく洗濯物だと考えよう。洗濯物はいつかは乾き、遠くの誰かが取り込み、たたんでくれる。あなたはそのあいだ、ひたすら書きつづけていればいいのだ。

(p41-p42)

目次一覧

小見出しだけで500文字超になりました……

はじめに
初心、ペンと紙
第一の思考
文章修行
こやしづくり
芸術的安定感
題材リストを作る
豆腐と闘う
内なる編集者とのトラブル
ミネソタ州エルクトン−−目の前にあるもの
井戸を掘る
作者と作品は別のもの
自動車を食べる男
書くことはマクドナルドのハンバーガーではない
こだわり
自分独自のディテール
ディテールの威力
ケーキを焼く
二度生きる
物書きはいい身体をしている
聴くこと
ハエと結婚するなかれ
作品は愛情を得る手段ではない
心の奥にある夢
文法を超えて
神経質にワインをすする
語るより見せろ
具体的に
大きな集中力
平凡と非凡
話すことは練習場
書くことは共同作業
1+1=メルセデス・ベンツ
動物になろう
意見ははっきり、答えはきちんと
文中の動き
レストランで書く
作家の仕事部屋
エロティシズム—深刻なテーマ
自分の町を観光する
どこでも書ける
もっと先へ
慈悲のめばえ
疑いは拷問
小さなご褒美
新しい瞬間
なぜ書くのか
月曜日はいつも
月曜日はいつも(続)
即興詩人
間の感覚
大草原をさまよう
いい子ブリッ子
じゃまものはなし
大好きな食べ物
孤独を利用する
青い口紅をくわえ煙草
故郷に戻る
おはなしサークル
作文マラソン
自分の作品はちゃんと認めよう
自分を信頼する
サムライ
読みなおしと書きなおし
死にたくない
エピローグ

読んでくださりありがとうございました♩

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